「新歓担当って、声をかけて回っただけでガクチカに書けるような話がない」——部活の新歓活動を担当した学生からよく聞く悩みです。

結論から言うと、新歓担当には勧誘から入部後の定着までを設計する組織拡大の経験があります。この記事では、その経験を強みとして言語化する書き方と例文3選を紹介します。部活のガクチカ全般の基本構成は部活のガクチカ例文5選でも解説しているので、本記事は新歓担当の役割に特化して深掘りします。

企業が新歓担当のガクチカで見ている3点

  • 課題分析力:入部者が伸び悩む原因を、感覚ではなくどう特定したか
  • 巻き込み力:一人で頑張るのではなく、部員をどう動かして勧誘の輪を広げたか
  • 定着までの視点:入部させて終わりではなく、その後辞めない仕組みまで考えていたか

新歓担当は「勧誘上手かどうか」という個人の口下手・社交性の話に矮小化されがちですが、実際に評価されるのは組織の入り口を設計する力です。この視点で語ることが差別化につながります。

新歓担当ならではの実務を武器に変える

実務 ありがちな失敗 強みへの変換
ビラ配り・声かけ 数をこなすだけで振り返りがない 反応率を分析し、伝え方を改善する力
体験練習・説明会の設計 経験者向けの内容に偏る 初心者目線での障壁の言語化
入部後のフォロー 入部者数だけを目標にする 定着率まで見据えた組織設計

とくに3つ目の「入部後のフォロー」まで語れる学生は多くありません。入部者数の増加だけでなく、その後の離脱防止まで設計した経験は強い差別化になります。

新歓担当のガクチカ例文3選

例文1: 初心者への障壁を取り除いた新歓改革

私が学生時代に打ち込んだのは、体育会ラクロス部の新歓担当としての勧誘改革です。私たちの部は経験者が少ない競技であるにもかかわらず、新歓の説明会が経験者向けの専門用語だらけになっており、初心者の入部が伸び悩んでいました。私は新入生数名にヒアリングし、「ルールが分からず不安で一歩を踏み出せない」ことが最大の障壁だと突き止めました。そこで、専門用語を一切使わない体験会用の説明資料を新たに作成し、説明会の冒頭でルールを5分で紹介するコーナーを設けました。あわせて、体験会後に個別で質問できる時間を必ず確保するようにしました。結果、初心者からの入部者は前年の2倍となり、未経験からの入部が部の主流になるきっかけをつくれました。この経験から、相手の不安を具体的に特定して取り除くことの重要性を学びました。

ポイント:「声かけを頑張った」ではなく、入部を阻む具体的な障壁を特定して取り除いた点が課題解決力の証明になっています。

例文2: 部員全体を巻き込んだ勧誘体制の構築

私が打ち込んだのは、体育会ソフトボール部の新歓担当として、勧誘を一部の幹部任せから部員全体の活動に変えたことです。それまでの新歓は新歓担当2名がほぼすべてを担っており、声かけの人手不足が入部者数の伸び悩みの一因になっていました。私は部員一人ひとりに新歓での役割(SNS発信担当、体験会の受付担当、個別相談担当など)を割り振り、それぞれが得意な形で新歓に関われる体制を提案しました。役割分担表を作成し、幹部会で承認を得た上で全部員に共有しました。結果、新歓に主体的に関わる部員が増え、入部希望者への対応スピードも上がったことで、入部者数は前年比1.5倍になりました。この経験から、一人で背負い込まず、周囲を巻き込む仕組みをつくることの重要性を学びました。

ポイント:自分一人の勧誘力ではなく、組織として勧誘力を底上げする仕組みをつくった点が組織運営の視点として評価されます。

例文3: 入部後の定着率まで見据えた新歓設計

私が力を入れたのは、体育会テニス部の新歓担当として、入部者数だけでなく定着率を改善する取り組みです。過去の新歓では入部者数自体は多いものの、5月末までに約3割が退部しており、私はこの離脱の多さこそが本当の課題だと考えました。退部した先輩たちにヒアリングした結果、「入部前後で練習の厳しさのギャップに驚いた」という声が多いことが分かりました。そこで、新歓期の体験練習に「初心者向けメニュー」と「実際の練習の雰囲気が分かる見学枠」の両方を用意し、入部前の期待値と実態のズレをなくす工夫をしました。さらに、入部後1か月は先輩が新入生一人ひとりに声をかけるフォロー期間も新設しました。結果、5月末時点の定着率は前年の7割から9割に改善しました。この経験から、組織を拡大する仕事は入口だけでなく出口まで設計する必要があると学びました。

新歓担当のガクチカを差別化する3つのコツ

  1. 「声かけを頑張った」を禁句にする:何を分析し、何を変えたかまで分解して書く
  2. 入部者数だけでなく定着率も語る:入口の成果と出口の成果、両方を見せると設計力の高さが伝わる
  3. 一人の努力ではなく仕組みとして語る:部員を巻き込んだ体制づくりまで書くと組織運営の視点が伝わる

裏方での組織運営の経験全般は部活マネージャーのガクチカ例文、書類での基本的な伝え方はツナカレメディアのES ガクチカ解説も参考にしてください。

面接でよくある深掘り質問と答え方

新歓担当の経験は「毎年多くの学生が語るテーマ」だからこそ、面接では具体性を確認する質問が飛びやすくなります。

  • 「その改善案は、なぜ効果があると思ったのですか?」:ヒアリングで見えた課題と、改善案がどうつながっているかを筋道立てて答えてください。思いつきではなく根拠のある提案だと伝わります
  • 「入部後に辞めた人はいましたか? その人たちにはどう対応しましたか?」:定着率を語る例文では特に聞かれやすい質問です。改善しきれなかった部分があれば、正直に話した上で次にどう活かしたかまで答えましょう
  • 「一人でやったのですか、それとも周囲を巻き込みましたか?」:役割分担や体制づくりまで踏み込んで話すと、個人の頑張りではなく組織運営の視点が伝わります

NG例としてよくあるのが、入部者数の増加だけを成果として語り、その後の定着や離脱について触れない答え方です。入口の成果と出口の成果、両方に触れられると深掘りに強くなります。

まとめ:新歓担当は「組織の入口を設計した経験」として語る

新歓担当の経験は、声かけの得意・不得意ではなく、入部者数と定着率という2つの成果を数字で語ることで武器になります。組織拡大を設計した経験として、堂々と言語化してください。

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